IAP補足:腹横筋・内腹斜筋

medically accurate muscle illustration of the transversus abdominis
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外腹斜筋とともに側腹壁を構成する腹横筋・内腹斜筋は、腹腔内圧を上昇し、呼吸を改善するためにキーとなる筋です。

 

腹横筋・内腹斜筋どちらも
胸腰腱膜の一番深い層、腸骨稜、鼠径靭帯、恥骨稜、白線に付着します。
(骨盤から白線)

 

そこから
腹横筋は第7~12肋骨と剣状突起まで伸び、繊維はほぼ水平に走行しています。

 

 

内腹斜筋は第10~12肋骨に付着し、繊維は外腹斜筋と直交するように斜めに走行しています。

(この写真では内腹斜筋の筋繊維が腱膜に変わり腹直筋鞘に加わり白線に付着する部位はカットしてあります。)

 

神経支配はどちらも
肋間神経
胸神経(腹横筋は第6~11/内腹斜筋は第10•11)
肋下神経
腸骨下腹神経
です。

 

吸気で横隔膜が収縮し下制するには、この2つの筋が伸長する必要があります。
呼気で完全に息を吐き切るためには、この2つの筋が短縮する必要があります。

 

また、安定した骨盤に対して胸椎を動かすことで、片側の腹横筋・内腹斜筋を収縮するとしたら次の動きになります。


腹横筋は肋骨7番、内腹斜筋は肋骨10番から動かします。

  • 最も短縮させるには
    同惻への側屈・屈曲・同惻への回旋+息を吐き切る
  • 最も伸長させるには
    反対側への側屈・伸展・反対惻への回旋+腹横筋は肋骨7番に、内腹斜筋は肋骨10番に向かって息を吸う

 

例えば左側の腹横筋が伸長していて、肋骨が前方に開いている(リブフレアしている)場合
安定した骨盤に対して、左肋骨を7番から動かします。

まず右へ側屈・伸展・右へ回旋し息を吸い伸長したところから、左へ側屈・屈曲・左へ回旋し息を吐き切ることを繰り返します。